2010年7月12日月曜日

甲府市のクマ捕獲罠の報告

本日、早朝にも係わらず、甲府市、富士川町、富士河口湖から、また甲州ツキノワグマ研究会から計8名の皆さんにお集まり頂きました。

武田の杜管理事務所の駐車場に集合し、甲州ツキノワグマ会長から、罠の捕獲の経緯を分かる範囲でお聴きし、武田の杜管理事務所を訪問しました。

9時からと思っていた罠の設置が10時でした。
10時になり、管理事務所課長さん、森林整備課課長さん、猟友会さんなど6名の方がお越しになり、お話を伺いました。

「甲府市では5月から湯村山、千代田霊園など今まで、11回の目撃情報がありました。そして、9(金)のこの付近での目撃情報で、これから武田の杜には、7~8月にかけ夏休みでキャンプに訪れ施設を利用するに当たり、子ども達に事故があったら困るので、罠で捕獲することが決まりました。」

「罠は3つで、ドラム缶罠に蜂蜜を置き、おびき寄せます。」

「捕獲後は、甲府市の市有林の金峰山に放獣します。途中からゲートがあり人が入っていけないし、ミズナラやクリなどの広葉樹があります。」

と、森林整備課課長さんから説明がありました。

確かに人の命は地球より重いと言われるほど、尊いものですし、一番に考えなくてはいけないことです。


捕獲の問題はあります。

目撃情報のクマは親子連れです。
またオスグマもいるようだとのことです。

大人しく、其々のクマがドラム缶罠に入り捕獲し放獣出来るでしょうか?

特に親子連れのクマの場合、
コグマは、学習能力がないため、安易に罠に掛る可能性が高いです。
その時一緒にいた母グマはコグマを助けようと必死です。
そこに、人間が来たら、母グマは、コグマを助ける為に凶暴化しているので、人間を襲う可能性があり、その時は致し方なく射殺する結果になります。

地球から見たら、クマも人間もみんな等しい命なのに、かわいそうです。

そして、“致し方なく”と言う名目で、森を作るクマを次々に殺していったら、森は死に、森から水は枯れ、森から水を頂いているわたし達は水を失い、子ども達が大人になった時の苦しみは計り知れません。


武田の杜付近を知る方の話ですが
「以前はこの辺でクマが出たと聞いたことがないのに最近おかしい・・・。」

それは、人間がクマをおびき寄せる原因を作り、ここ1年程棲み付いてしまったと言う情報を聴いて、憤りを感じています。

人間側の一方的な問題で、クマに落ち度は無いのです。
施設を今年の夏は利用中止にして、クマが武田の杜にいても餌が無いから他の森に移動するのを待てないものかと、個人的には思います。

「日本熊森協会としては、罠の設置には反対です。」
と、申し伝えましたが、今日の午後から、設置されたと思います。
夕方、確認の電話をしましたが、連絡は取れませんでした。

また、県のみどり自然課を訪問し状況を報告しましたが
「市町村にお任せしてありますので」ということでした・・・。

引き続き、15日は再度、武田の杜管理事務所を訪れ、罠の撤去のお願いと、捕獲された場合の放獣場所を案内して貰いたいと思ってます。

今日お集まり頂きました皆さんありがとうございました。
メールを頂いた皆さん、そして、クマの安否を気にとめて心配して下さっている会員の皆さん、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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