2010年7月20日火曜日

山梨県のクマの対応状況・19日の朝日新聞掲載

先日の河口湖の山本さんの報告からですが、7月1日に、山梨県が各市町村に向け
「捕獲したツキノワグマは、出来るだけ奥山に放獣するように」
と通達を出したそうです。

その件で、22日に清水副支部長と県のみどり自然課へ行ってきます。

これは、清水さんや他の会員さんも「山梨県支部の大きな成果です!!」
と、言ってます。

森山会長講演に始まり、2月からは月に一度以上はみどり自然課に行き、県議が動いて下さり、知事との表敬訪問が実現しました。
また、クマの目撃情報や事故、罠設置の件があった際の、山梨の会員の皆さんの行動と、わたしの拙いメールを見て、陰ながら応援してくれている会員の皆さんの想いが一丸となり結集された賜物だと自負しています。

クマの事は、まだまだ、これからでしょし、これからも山あり谷ありで色んな事があるかと思いますが、これからも皆で力を合わせて顔晴(がんば)りましょう!

そして、朝日新聞の永持さんが、19日の朝刊にクマに関する記事を掲載して下さいました。本当にありがとうございました。

副支部長の清水さんも、新聞を読まれ「とても良い記事でしたね。」と喜んで連絡をくれました。
本部にも報告しました。

今後も、永持さんは取材を重ねて頂けるそうで、5回くらいの連載になるかも知れないそうです。

色んな皆さんが応援して下さり嬉しいですね^^

職業や年齢や個性やいろんな方達が集い、繋がり、ネットワークが出来る。
多種多様な動植物が棲む保水力抜群な豊かな森造りと、人造りは同じだなァと実感し感動ています。

【朝日新聞記事】
http://mytown.asahi.com/areanews/yamanashi/TKY201007180458.html

●クマ目撃情報、ハイペース 人の食べ物の味覚える?

県内各地で「クマを見かけた」という目撃情報が、ツキノワグマが盛んに動き出す春先以降、例年を上回るペースで自治体や警察に寄せられている。野外キャンプなど夏のレジャーの本格化を踏まえ、捕獲用のワナを設けるなどの対策も始まった。一方、「クマは森林荒廃の被害者」とする保護団体は捕獲の動きに対して目を光らせている。

 甲府市街地の北側に広がる森林公園「武田の杜(もり)」(同市羽黒町片山)は今月12日、キャンプ場やバーベキュー場がある中心施設の健康の森(195ヘクタール)の3カ所にワナを設けた。ドラム缶の中にクマの好物の蜂蜜を置き、いったんクマが入れば外に出られなくなる仕組み。キャンプ場ができた1979年以降、クマ用のワナを設置するのは初めてという。

 武田の杜では、まず5月にツキノワグマが目撃され、市側は来園者や市民向けに看板や行政放送で注意を呼びかけた。今月に入ってからもクマが再び目撃されたことを受けて捕獲に動くことを決めた。

 甲府市によると、市内で4月以降に寄せられたクマの情報は11件。例年なら数件どまりで、今年は明らかに多い。管理事務所の杉本達雄所長は「夏には大勢の人が来る健康の森にクマの親子などが居ついてしまった可能性がある。人の安全確保に努めなければならない」と話す。

 園内にワナが仕掛けられた12日、日本熊森協会県支部(岡明美支部長)のメンバーや市議が事務所を訪れ、ワナの詳細などをただした。その際、クマ対策を担当する市森林整備課の担当者は、「クマは捕獲後に捕殺せず、長野県との境界にある金峰山に放獣する」と説明した。解放するところは登山客が入らないことに加え、クリなど広葉樹が広がり、クマの生息に適している地域という。

 40年間以上にわたって県有林の管理など森林に携わってきた杉本所長は、クマ情報の増加の背景に「里山の変容がある」とみる。かつてはクマは奥山に、人は人里にと住み分けができていた。その間にまきの採取など山仕事をする人が行き来する里山が広がり、警戒心の強いクマが人里に降りてこないようにする緩衝地帯の役目を担っていた。

 ところが、まきの需要がほとんどなくなっていき、山仕事も大きく減少。緩衝地帯が崩れ、クマと人の両者の住む領域が重なるようになった結果、雑食性のクマは様々な食べ物を知るようになった。杉本所長によると、武田の杜近くに霊園があり、お供え物の果物などがあることをクマが知った可能性もあるという。また、登山客やレジャー客が自然界に置いていった食べ残し、飲み残しもクマにとっては格好のエサになる。こうした要素が複合的に重なって、人が活動する地域でクマの出没が頻発するという現象を生んでいるとみられる。

 クマを取り巻く生息環境の変化に危機感を持つ熊森協会県支部の岡支部長は「クマの好物だったドングリ類も広葉樹から針葉樹へという林業政策で減った。クマが人間に追いつめられている事実を多くの人に知ってもらいたい」と話す。(永持裕紀)

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