2010年7月2日金曜日
ツキノワグマ
ツキノワグマは、人間の存在にとまどい、なんとか人間を避けようとしながら暮らしている。「クマが人を襲う」と世間ではたやすく言うが、それはクマの行動としては例外中の例外、クマは一世一代の勇気を振り絞っているのである。そして一刻も早くその場をのがれたいために、追いかけてこないでくれと手を振りかざすのだ。
~宮澤 正義著 「家族になった10頭のクマ」 より
各地で、早朝のクマの目撃情報が増えています!
クマたちは臆病なので、人間が活動する前に、えさを探して食べてしまおうと必死です。
早朝には、人間はクマの生息地に入らないようにしてやってもらえないものでしょうか。
クマに出会わないようにしてください。
クマに出会わないためには?
クマと人との間に保つべき距離があります。これを「臨界」と言います。
臨界を越えて接近してしまうと、クマは危機感を覚え、そのため場合によっては人間を攻撃することもありえます。
基本的に、クマとの臨界距離は約12メートル
子づれの場合は、20メートル
*母グマは、子どもを守ろうという意識が強いので、周囲に敏感になっているため、より大きい距離を保つ必要があります。
クマが棲んでいそうなところでは、腰やかばんに鈴をつけるなどして、人間の存在をあらかじめ知らせることでクマのほうは人から離れていきます。
万一、臨界内でクマに出会ってしまったら?
●あわててはいけない!
彼らが、理由なく襲ってくることはないから、落ち着いて、そのままの姿勢で静かにあとずさりし臨界の外へ出よう。
もし、クマがあなたの存在に気づかずに近づいてくるような場合では・・・
近くの両手でつかめる細い木に登り、大きくゆすりながら、大声でヤッホーと叫ぶといい。たとえ子づれのクマであっても、驚いて藪の中へ逃げ込んでいくだろう。
もし、出会いの瞬間に目が合ってしまったら・・・
つとめてやさしい目で、やさしく語りかけながら、クマから目を離さず、リュックなどの持ち物を肩から下ろしながら、あとずさりする。
やさしい目でいると、クマの心がやわらげられるだけでなく、こうすることで自分も落ち着きを取り戻せるからだ。クマは目を大きく開き、鋭いまなざしになっているかもしれないが、怒っているわけではないから、つられてはいけない。頭を下げて上目づかいにならない限り、襲ってはこない。決して大声をはりあげたりしてはならない。
参照:「家族になった10頭のクマ」宮澤正義 著
発行:角川学芸出版 定価1680円(税込)
http://homepage2.nifty.com/kumamori/tsukinowaguma.htm
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