2010年9月5日日曜日

~あだ桜~ 松若丸(親鸞上人)

明日ありと

思う心の あだ桜

夜半に嵐の

吹かぬものかは




養和元年(1181)、松若丸9歳の時(親鸞上人)、
京都東山の青蓮院を訪れ、出家得度を願い出られました。

得度を明日にしよう、と言う青蓮院の慈鎮和尚に示されたお歌は有名です。


「明日ありと
思う心の あだ桜
夜半に嵐の
吹かぬものかは」


「今を盛りと咲く花も、一陣の嵐で散ってしまいます。
人の命は桜の花よりも、はかなきものと、聞いております。
明日と言わず、今日、得度していただけないでしょうか」

出家の動機はただ1つ、

「自分も必ず死んでゆく。死ねば、どうなるのだろうか」
という切実な無常観でありました。

比叡山に登られた聖人は、「自分も必ず死んでゆく。死ねば、どうなるのか」、
この生死の大問題の解決をすべく、決死のご修行を開始されたのです。

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