2010年8月2日月曜日

「皮むき間伐」 で森林維持  虹の天使 体験活動の参加者募る

富士川町や甲府市に住む主婦でつくる市民団体「虹の天使」は、皮むき間伐と呼ばれる手法の普及に取り組んでいる。現在は富士川町内の山林を中心に毎月1度、参加者を募って体験活動を展開。間伐した木材を流通させるため、山主や木工所などとの連携づくりに取り組んでいる。

 同会によると、皮むき間伐はスギやヒノキなどの皮をむき、1~3年間放置して天然乾燥させる間伐法。4~8月にのこぎりで根元に切り目を入れた後、竹のへらを打ち込んで皮を浮かせ、上部に向かって引っ張り、皮をむく。含水量は1年で約20%に減少。切り出す時には軽くなっていて運び出すのも容易になり、燃料を使わずに乾燥できるため自然に優しく、木を立たせたまま保管することもできるという。

 戦後、多くの山林で針葉樹が植樹されたが、現在、国産材は安い輸入材のために衰退。採算が取れないため間伐が進まず、表土の流出、保水力の減少が進んでいるという。

 同会は、こうした現状を改善し、山を守っていこうと主婦5人で6月に設立。これまでに3回皮むき間伐を実施した。また、森林組合や木工所などに連絡を取り間伐材利用を呼び掛け、山主にも接触、啓発活動も行っている。メンバーの山際真理さん(40)=富士川町=は「食や環境などさまざまな問題の原点は森林。

一人でも多くの人に伝えていきたい」と話している。

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